ヤード条例の設備要件一覧
関東の県条例・市条例と改正廃棄物処理法|囲い・床・排水・保管高さ
最終更新日
次回の定期確認予定:2027年1月 / 掲載範囲:国・関東1都6県(市は県と設備要件が異なる場合のみ) / 更新履歴
各自治体の欄には、当社が公式資料を確認した日を記載しています。条例は改正されることがあります。最新の内容は必ず各自治体の公式情報でご確認ください。
金属スクラップやプラスチックなどを屋外で保管する事業場(いわゆるヤード)は、県や市の条例で許可制となり、囲い・床の舗装・油水分離装置・保管の高さなどの設備に基準が設けられています。2026年6月には廃棄物処理法の改正法が公布され、全国一律の許可制が導入されることになりました。
このページでは、コンクリート製品メーカーの立場から、国と関東の各県の条例について設備に関わる要件だけを一覧にしました。手続きや手数料は掲載していません。許可要件への適合の判断は、所管行政庁と行政書士等の専門家にご確認ください(免責事項)。
国の法改正
(全国一律の許可制)
2026年6月19日に公布された廃棄物処理法の改正法により、金属・プラスチックを含む使用済みの物品を保管・再生する事業が、都道府県知事の許可制になります。スクラップヤード関係の施行は、公布から2年6か月以内の政令で定める日です。
保管の基準など具体的な内容は、今後定められる政省令で決まります。既存の県条例・市条例との関係もまだ確定していません。これまで条例のなかった地域のヤードも許可の対象になるため、設備の整備は条例のある地域だけの課題ではなくなります。政省令が公布されたら、このページに追記します。
早見表
主な違いだけを抜き出しています。条件や例外があるため、必ず下の各自治体の欄とあわせてご覧ください。
自治体ごとの
設備要件
国(改正廃棄物処理法)
確認日 2026年9月24日
廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律
- 施行
- 2026年6月19日公布。スクラップヤード関係は、公布から2年6か月以内の政令で定める日に施行
- 対象
- 金属・プラスチックを含む使用済みの物品の保管業・再生業を、都道府県知事の許可制とする。許可を要しない小規模事業場の範囲は政令で定める
- 囲い
- 具体的な基準は今後の政省令で定められる予定です(令和8年度内を目途に整備)
- 床・排水
- 同上
- 保管の高さ
- 同上
- その他
- 既存の県条例・市条例を存続・改正・廃止するかは、各自治体の判断によります
- 所管
- 環境省
環境省:法律案の閣議決定について
千葉県特定再生資源屋外保管業の規制に関する条例
- 施行
- 2024年4月1日(許可制)
- 対象
- 油圧ショベル等、揚高3m超のフォークリフト、クレーンを使って特定再生資源を屋外で保管する事業。面積の下限はありません。千葉市・袖ケ浦市の区域は各市の条例が適用されます
- 囲い
- 保管の場所の全周囲に囲いを設ける。事業場全体を基準に適合する囲いで囲う場合は、保管の場所ごとの囲いは不要
- 保管物の荷重が囲いにかかる、又はかかるおそれがある場合は、風圧力・地震力等と保管物の荷重に対して構造耐力上安全であることを、書類と図面で示す
- 囲いの高さ・材質の数値指定はなし
- 床・排水
- 油が流出・地下浸透するおそれがある場合、底面をコンクリート敷設等の不浸透性の舗装とし、排水勾配を設ける
- 油水分離装置と、それに接続する排水溝を設ける。容量は流入する雨水等の量も勘案する
- 保管の高さ
- 荷重のかからない囲いの場合、囲いの下端から50%勾配(水平2:高さ1)の面までの高さ
- 荷重がかかる囲いがある場合、囲いの上端から50cm下の線(基準線)を基準に算定
- 雑品スクラップは、上記に加えて5mが上限
- その他
- 雑品スクラップは、保管の単位を200㎡以下、隣接する単位の間隔を2m以上とする(仕切りを設ける場合を除く)
- 所管
- 千葉県 環境生活部 ヤード・残土対策課
千葉県:金属スクラップヤード等規制条例
囲いの検討:ストックヤードブロック
床・排水の検討:油水分離槽アクシス
千葉市再生資源物の屋外保管に関する条例
- 施行
- 2021年11月1日(許可制)
- 対象
- 敷地面積が100㎡を超える屋外保管事業場は、原則として許可が必要です。100㎡以下など許可が不要な場合でも、保管基準(囲い・保管の高さ・汚水対策など)は守る必要があります。市内には千葉県条例は適用されません
- 囲い
- 保管の場所の周囲に囲いを設ける
- 再生資源物を保管する壁は、構造耐力上安全であること
- 床・排水
- 汚水が生ずるおそれがある場合、保管の場所の底面を不浸透性の材料で覆い、油分離装置とこれに接続する排水溝その他の設備を設ける
- 保管の高さ
- 容器を用いずに保管する場合、勾配比1:2又は5mのいずれか低い方を超えない
- その他
- 保管の単位は1か所200㎡以下、隣接する単位の間隔は2m以上
- 雑品スクラップは、囲いを不燃材料で造る、不燃材料の壁で三方を囲う等の要件あり(施行規則の改正による)
- 経過措置
- 施行時からの事業者(みなし許可)は、2026年10月31日に許可の期限を迎えます。事業を続ける場合は許可の更新が必要です
- 所管
- 千葉市 環境局 資源循環部 産業廃棄物指導課
千葉市:再生資源物の屋外保管に関する条例について
千葉市の設備要件・許可更新・既存ヤードの囲い変更の詳細ページへ
囲いの検討:ストックヤードブロック
床・排水の検討:油水分離槽アクシス
茨城県再生資源物の屋外保管の適正化に関する条例
- 施行
- 2024年4月1日(許可制)
- 対象
- 常陸大宮市は独自の条例があり、県は市の指示に従うよう案内しています
- 囲い
- 原則として事業場の全周囲に設け、高さは地盤面から1.8m以上
- 風圧等により容易に転倒・破壊されないこと
- 道路等に面する側は、囲い(門扉を含む)の総延長の20%程度を、外から見通せる素材・構造(フェンス、スリット等)とする
- 床・排水
- 汚水が生ずるおそれがある場合、底面をコンクリート・アスファルト等の不浸透性の材料で舗装する
- 排水を放流する場合、油分離装置その他必要な排水処理装置を設ける
- 保管の高さ
- 公式資料をご確認ください
- その他
- コンクリート壁で囲う場合も、道路側には見通せる部分(フェンス・門扉等)を確保する必要があります
- 所管
- 茨城県 県民生活環境部 廃棄物規制課
茨城県:再生資源物の屋外保管の適正化に関する条例
囲いの検討:ストックヤードブロック
床・排水の検討:油水分離槽アクシス
埼玉県特定再生資源屋外保管業の規制に関する条例
- 施行
- 2025年1月1日(許可制)
- 対象
- 敷地面積100㎡超(隣接する事業場は合計で判断)。さいたま市・越谷市は県条例の適用除外区域です
- 囲い
- 保管の場所の周囲に囲いを設ける。高さ・材質の指定はなし
- 保管物の荷重が囲いにかかる、又はかかるおそれがある場合は構造耐力上安全であること。許可申請には構造図・設計計算書が必要
- 床・排水
- 保管の高さ
- 50%勾配、又は荷重がかかる囲いの基準線(上端から50cm下)等で算定
- 雑品スクラップと、容器・直立するものは5mが上限
- その他
- 全区分で、保管の単位を200㎡以下、隣接する単位の間隔を2m以上とする(延焼を防ぐに足りる仕切りを設ける場合を除く)
- 経過措置
- 施行時の既存事業者は、囲いの設置と汚水対策に2030年1月1日までの猶予
- 既存事業場の囲いの構造耐力は、変更許可を受けるときに適用
- 所管
- 埼玉県 環境部 産業廃棄物指導課(事業場を管轄する環境管理事務所)
埼玉県:特定再生資源屋外保管業の規制に関する条例
囲いの検討:ストックヤードブロック
床・排水の検討:油水分離槽アクシス
群馬県再生資源物の屋外保管等の規制に関する条例
- 施行
- 2026年10月1日(許可制)。既存事業者の届出期間は2026年10月1日から2027年3月31日まで
- 対象
- 敷地面積100㎡超(隣接する事業場は合計で判断)
- 囲い
- 事業場の周囲の囲いは高さ2m以上、材質は波型の亜鉛メッキ鋼板又はこれと同等以上の耐久性を有するもの。門扉も2m以上で施錠できること
- 保管物の荷重が囲いにかかる、又はかかるおそれがある場合は構造耐力上安全であること。届出・申請には構造図・設計計算書が必要
- コンクリート壁が材質の「同等以上」に当たるかは条文に明示がないため、県への確認が必要
- 床・排水
- 汚水又は油が流出・地下浸透するおそれがある場合、底面を不浸透性の材料で覆い、油水分離装置とそれに接続する排水溝を設ける
- 外部から保管場所への雨水の流入を防止する措置
- 保管の高さ
- 容器を用いずに保管する場合、50%勾配又は基準線(上端から50cm下)等で算定し、いずれも5mが上限
- 保管の高さの上限を、囲いの内側に線で表示する
- その他
- 雑品スクラップは、一区画200㎡以下、隣接する場所の間隔2m以上(仕切りを設ける場合を除く)
- 経過措置
- 届出をした既存事業者は、構造の基準が施行日から1年、保管等の基準が6か月、適用されません
- 所管
- 群馬県 環境森林部 廃棄物・リサイクル課
群馬県:再生資源物の屋外保管等の規制に関する条例
囲いの検討:ストックヤードブロック
床・排水の検討:油水分離槽アクシス
県による同種の条例を確認できていない都県
- 栃木県(確認日 2026年9月24日)
- 東京都(確認日 2026年9月24日)
- 神奈川県(確認日 2026年9月24日)
県の条例がなくても、市町村が独自の条例を定めている場合があります。また、国の改正法が施行されると、これらの地域のヤードも許可の対象になります。
独自の条例がある市
次の市は、県とは別に独自の条例を定めています。設備要件は各市の公式情報をご確認ください。県と設備要件が異なることを確認できたものから、このページに掲載します。
- 袖ケ浦市(千葉県条例の適用除外区域)
- さいたま市・越谷市(埼玉県条例の適用除外区域)
- 常陸大宮市(茨城県が市の指示に従うよう案内)
設備ごとの
考え方
囲い:荷重がかかるなら「構造耐力」を示す
多くの条例で、保管物の荷重が囲いにかかる場合は、その囲いが構造耐力上安全であることを求めています。千葉県の審査基準は、風圧力・地震力等と保管物の荷重に対して変形・損壊しないことを、書類と図面で十分に示すよう求めています。埼玉県・群馬県も申請書類に設計計算書を含めています。
囲いの作り方は、積み上げられる高さにも関わります。荷重をかけない囲いでは保管物を勾配で積むことになり、荷重を受けられる囲いがあれば、囲いの上端から50cm下の線を基準に高さを算定できます(算定方法は県ごとに異なります)。一方で、茨城県は道路側の一部を見通せる構造に、群馬県は高さと材質を指定しています。同じコンクリート壁でも、県によって組み合わせ方が変わります。荷重を受ける壁にすると同じ区画で保管量がどれだけ変わるかは、保管量の試算ページで確かめられます。
当社のストックヤードブロックは、道路土工-擁壁工指針に準拠した逆T型擁壁で、構造計算書を提出できます。標準の計算条件は土砂を想定しています。金属スクラップやプラスチックなど性状の異なる保管物は、品目と積み上げ高さをお知らせいただければ、その条件で個別に照査します。
ストックヤードブロックの規格・構造計算を見る
床・排水:油水分離装置は雨水も含めた容量で考える
油や汚水が流出・地下浸透するおそれがある場合、底面を不浸透性の材料で舗装し、排水溝と油水分離装置を設けることが多くの条例で求められています。千葉県の審査基準は、床面に排水勾配を設けること、油水分離装置と排水溝の容量を流入する雨水等の量も勘案して定めることを求めています。
屋外のヤードでは、処理する水の大半が雨水です。舗装した面積に降った雨がすべて排水溝に集まるため、油水分離槽は保管物からの油の量ではなく、集水面積と降雨から容量を検討する必要があります。当社の油水分離槽アクシスは、容量計算から大型のプレキャスト製品までご相談いただけます。千葉県条例に対応した金属スクラップヤードへの納入実績があります。
油水分離槽アクシスの容量選定を見る
囲い・集水・排水を
一体で配置する(配置例)
条例の設備要件は「囲い」「床」「排水」に分かれて書かれていますが、現場では一体です。囲いの位置が決まると集水範囲が決まり、集水範囲が決まると油水分離槽の容量が決まります。この順番を別々の業者で進めると、後の工程で前の工程をやり直すことになります。
下の図は、当社製品で囲い・集水・排水を一体で配置した一例です。図の囲い・側溝・分離槽にポインタを合わせると該当する製品ページへのリンクが表示され、クリック(スマホはタップ、または図の下のリンク)で移動できます。実際の配置は敷地形状・保管物・排水先によって変わります。
ストックヤードブロックの製品ページへ
油水分離槽の集水計画を見る
油水分離槽の集水計画を見る
油水分離槽の集水計画を見る
油水分離槽アクシスの製品ページへ
囲い|ストックヤードブロック自立式。安定計算・製品図を提示できます
仕切り壁も同じブロック区画割りは配置図で決められます
集水|横断側溝集水範囲を区切り、油分を含む水だけを集める
排水|油水分離槽アクシス集水面積から容量を検討。図面と根拠を提供
配置の一例。ストックヤードブロック(囲い・仕切り)、横断側溝(集水)、油水分離槽アクシス(排水)を一体で配置した構成です。
囲い・仕切り
ストックヤードブロック
自重で自立するプレキャストの壁。底版を平らな基礎に据え付けるだけで壁が立ち、逆T・L型・コーナーの組み合わせで区画を作ります。仕切り壁も同じ製品です。
- 高さ 2,000〜4,000mm(500mm刻み)
- 製品ごとの安定計算(転倒・滑動・地盤反力)と製品図あり
- 据付のみで完了。撤去・再利用ができます
製品ページへ
集水
横断側溝・集水桝
保管区画の外周を横断側溝で囲うと、油分を含む水が流れる範囲が図面上で明確になります。この集水面積が、油水分離槽の容量を決める根拠になります。
- 区画を囲う配置で集水範囲を区切る
- ブロックの底版との取り合いを製品図で確認
- 側溝・桝・分離槽の流入位置を同じ製品図で整合
集水計画を見る
排水
油水分離槽アクシス
油と水の比重差で油分を浮上分離してから放流する、プレキャストコンクリート製の油水分離槽。集水面積・雨水流入・放流先の条件から容量と槽構成を検討します。
- 容量 約1m³未満〜約40m³、特注対応
- 雨水流入が大きい計画は流量制御・系統分離も検討
- 「なぜこの容量か」を説明できる検討根拠を提供
製品ページへ
許可申請・設計の段階でご提供できるもの
行政書士の方、設計コンサルタントの方が申請書類・配置図を作成する際に、製品側から次の資料をご提供します。
- 製品図(ストックヤードブロック・横断側溝・集水桝・油水分離槽)
- ストックヤードブロックの安定計算の適用基準と計算結果(転倒・滑動・地盤反力)
- 油水分離槽の容量検討の考え方と、案件条件に応じた検討結果
- 配置の検討(敷地図・保管物・排水先をお送りいただければ、製品配置の案を作成します)
※配置例・提供資料は当社製品を用いた場合の一例です。条例への適合の判断は所管行政庁の審査によります。許可申請書類の作成・提出の代行は行っていません。
供給範囲と
ご相談の前に
ストックヤードブロックは千葉県山武市の自社工場で製造し、千葉県内へ直接お届けしています。県外への納入をご検討の場合はお問い合わせください。油水分離槽は千葉県外への納入実績があります。
次の情報をお知らせいただけると、ご回答が早くなります。分かる範囲で構いません。
- 事業場の所在地(市町村)と、新設か既存の改修か
- 保管する品目(金属・プラスチック・雑品スクラップ・その他)と、想定する積み上げ高さ
- 敷地の形状・寸法と区画割りの希望(手書きの略図で構いません)
- 設置面の状況(舗装・砕石・土)と、壁際に重機や車両が入るかどうか
- 舗装する面積と、排水の放流先(側溝・水路・浸透など)
- 行政から指導や期限を受けている場合はその内容、行政書士等への依頼の有無
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